1883年、デンマークのカールスバーグ研究所でエミール・クリスチャン・ハンゼンが、パスツールの理論を応用して、一つの酵母を分離して増殖させる「酵母純粋培養法」を発明しました。これは、ビール作りに好ましい性質の酵母のみを抽出・培養するもので、よりよいビールを作る酵母が、どこででも手に入るという画期的な発明でした。
ビールの大量生産の道が開かれた!!
さらにハンゼンは、キューレと「ハンゼン・キューレの酵母純粋培養装置」を考案し、酵母純粋培養を実用化しました。カールスバーグ醸造所がこの装置を導入した結果、均一で良質なビールができました。それまでのビール醸造は、熟練した職人の経験や勘に依存していましたが、この酵母純粋培養法の採用により、職人の経験や勘から脱し、近代的な大量生産の道が開かれました。ビールを安く大量に作ることを可能にしたのです。
近代ビールの三大発明
ビールをいつでも作れるようにしたリンデの「アンモニア式冷凍機」、どこへでも運べるようにしたパスツールの「低温殺菌法」、安価に大量に作れるようにしたハンゼンの「酵母純粋培養法」の3つは、のちに「近代ビールの三大発明」と呼ばれます。
リンデの「アンモニア式冷凍機」、パスツールの「低温殺菌法」については、下記の記事に記載していますので、あわせて読んでみて下さい。
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