エジプトでもビール作りは盛んに行われていました。
紀元前2700~2100年頃の古王国時代の墓の壁画には、メソポタミアのシュメール人と同様にパンを使ったビール作りが描かれています。
しかし、エジプトでのビールの作り方は、発酵させたパンを使うなど、独自の進化を遂げています。
味付けにはルピナス、ウイキョウ、サフランなどが使われましたが、ホップはまだ登場していません。
アルコール度数が10%と高いビールもあり、ビール醸造所が全土に広がっていました。
その一方で自分の家でもビールが頻繁に作られていました。
また、ピラミッド建造の労働者にはビールが配給されました。
麦由来の糖類、酵母のビタミンやミネラルなどがたっぷり含まれている為、労働者向けの疲労回復効果のある飲み物でした。
この為、「ビールがピラミッドを作った」とも言われています。