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【ビールの歴史】ラガービールの誕生と普及

ラガービール 豆知識

現在の日本では、最もポピュラーなスタイルで、ビールというと「ラガー」を想像する人が多いのではないでしょうか。

ここでは「ラガービール(下面発酵ビール)」について詳しくご紹介します。

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ラガービールとは?

ラガービール(下面発酵ビール)」とは、低温(通常約10℃前後)で発酵するスッキリしたビールのことです。
下面発酵で作られるビールは長期熟成を行うため、貯蔵を意味するドイツ語から「ラガー」と呼ばれています。

ラガービールの誕生と普及

ビール作りにおいて、温度管理はとても重要になります。

中世ドイツのビール作りは、腐敗しやすい夏を避け、だいたい9月から翌年3月までに行われていました。
しかし、厳寒期には発酵が止まることもあって、醸造家は常に頭を悩ませていました。

そんな折、15世紀ドイツ南部のバイエルンで、凍りそうな低温でも発酵が止まらない事例が見つかりました。
しかも低温で貯蔵した方がマイルドな味わいになったのです。

そこで秋の終わりにビールを仕込み、洞窟や氷室で春まで貯蔵する方法が確立しました。
これによって「ラガービール」が誕生しました。
ラガーとは、「貯蔵」という意味です。

ラガービールは、発酵後に酵母が沈殿することから「下面発酵ビール」とも呼ばれます。
それまでの上面発酵ビールに比べて品質が安定しており、しかも風味が穏やかであったため、他の地域にも広がっていきました。

この下面発酵酵母の発祥は長らく不明でしたが、南米パタゴニアブナから採取された酵母とエール酵母の交配によりラガー酵母が誕生したことが、2011年にゲノム分析によって明らかになりました。

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