ビアスタイルによって異なるビールの持ち味を存分に堪能するには、それぞれのスタイルに合ったグラスを選ぶことが重要です。例えば、飲み口の広いグラスは香りが拡散し、狭いグラスは香りがこもります。このため、芳醇な香りを楽しむビールには、口の広いグラスが適しているといわれます。また、くびれのあるグラスの場合、美しい泡がこんもりと形成されるなど、グラスの形はビールの特徴を引き出すように作られています。ここでは各スタイルの代表的なグラスの形と特徴を紹介します。グラスの種類や特性を知り、スタイルに合わせて使い分けるとビアライフがより一層、楽しくなります。
フルート型
フルート型グラスは、細長い形状で、泡の豊かなビールに用いられます。飲み口が狭いため、香りを逃しません。気泡やビールの色合いを美しく見せる効果もあります。
パイントグラス
パイントグラスは、イギリス製とアメリカ製があり、大きさや形状が異なります。イギリス製は568mlで上部にふくらみがあり、香りを際立たせます。アメリカ製は473mlで保冷効果を高めるために厚手になっています。
ヴァイツェングラス
ヴァイツェングラスは、全体のシルエットが細長く、上部がふくらみ、下方がくびれています。主に白ビール用で、酵母や小麦の豊かな香りを楽しめます。容量は500mlが標準です。
シュタンゲ型
シュタンゲはドイツ語で「棒」を意味します。その名の通り、細長い円柱形になっています。泡が消えやすく、さっと飲み干せる200mlサイズになっています。
チューリップ型
チューリップ型グラスは、上部のくびれが泡を抑えて固めるため、泡持ちが良く外にあふれません。外側に広がった飲み口からは、華やかな香りが広がります。
IPAグラス
IPAグラスは、下部の波状の形が泡を作り、飲むたびに泡の蓋を形成します。上部は香りを鼻までしっかり運ぶ卵型になっています。